「碧夏」
碧夏です。長野作品には容姿端麗な少年がたくさん登場しますけれど、
実はニシムラ、その少年達の中で一番顔が綺麗なのはきっと彼だ!と信じてます。
何故なのかは自分でも良く分からないのですけれど・・・そういう思いこみが。
どこかで長野さん仰ってたのかな・・・?うーん
(<確証はありませんので、そんなこと全く仰っておられない可能性の方が多いです)。
さて、この絵について。何だか弱々しげですね・・・。本文では彼、
登場する少年達の中で最強の存在(笑)なのですけれど、
私には何故か彼に対して儚いイメージがつきまとっています。これは多分、
ラストシーンがあまりにも衝撃的だったお陰でしょう。あれだけ思うままに振る舞っていた彼が、
それまでとはまるで正反対の立場に堕とされる、最も嫌ったものになってしまう、という・・・。
でも実はあのラストシーン、物語のストーリィ的には良く分からないのですが、
意味合い的にはかなりお気に入りです。腐敗、
腐爛をあそこまで美麗に感じられるのはある意味凄いと思います。
ああ・・・でも美と退廃は表裏一体ですかね?(誰に尋いているの!?)
あと、私「夏至南風」というお話に対しては噎せ返るような緑色のイメージが・・・。
表紙の影響と、あと「夏」からくる連想でしょうけれど。なので総緑にしてみました(^^;)。
まあ、そうはいってもそんなに色塗りらしい色塗りはされてませんが・・・。
とにかく、そういう訳で、儚いイメージのままの碧夏です。腐爛前の姿ですが、
その内面は実は腐爛後、と考えて下さっても良いですね。その睛には何もうつさず、
その唇は何も語らない、腐り果てた生ける屍。同類にしか聞こえない言葉を発し、
何も期待せずただ其処に在るだけ・・・。素敵(^^;)。
あ、でもでも立場が強くて、妖しくいかがわしい頃の碧夏ももちろん大好きです。
気が向いたら描いてみたい、ですね。
画力・・・(;_;)。(1999.2.15)
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