天蓋広場



天蓋広場の一角

京極夏彦さんのこと




契機

 つまり読んだきっかけ。それは大学に入ったばかりの頃の事でした。 友人になった子が「面白いよ」と言って、「故獲鳥の夏」を貸してくれたのでした。 それが読んだきっかけ。初めて見た時には、その表紙の余りの禍々しさに「どんな本だ・・・」と思い、 読み進めている時には「何という理屈っぽい話だ・・・」と感じていたのに、 気がつくといつの間にか、自分で揃えて買ってしまっていました。友人がこの本を薦めてくれたお陰で、 ミステリィを読み始めた、といっても過言ではないですね・・・。これがなかったら、 ミステリィなんて、小さい頃に読んだ江戸川乱歩さん以外、殆ど読まないままだっただろうと思います。

御本人

 ノベルスのお写真を見ている限りでは、変なポオズで写真を撮る人だなぁ・・・と(そのままだな)。 色々な雑誌のインタビュウや対談などを見ていると、よっぽど妖怪がお好きなんだなぁ・・・と。 GLAYのTERUさんに似ている、というのは有名みたいですね。私もそう思います。 最近TERUさん見ると、 思考が京極さんに直結してしまいます(京極さんが「♪列島縦断ラヴァー♪」とか何とか歌うのか!?)。 あとは、何でもおやりになる方だなぁ、という印象もあるかな。デザインも、イラストも、小説も。 そういう所は、CLAMPの大川七瀬さんとも通ずる所がある・・・と一人で勝手に思ってます。

文章

 読んでいるうちに、だんだんなんだか騙されているような気がしてきます。 何に騙されているのかよく分からないのだけれど・・・。頭の中がかき回されてる感じ・・・? 翻弄されている、と言っても良いかもしれない。言葉の選び方とかが、何だか一々眩暈がしそう。 というか、語彙がとんでもなく多いと思います。いいなぁ・・・。あと、雰囲気作りも凄いですよね。 引き込まれる感じ。思わずのめり込んで読んでいるうちに時間が経ち、はっと気づくと現実。

小説

 一番好きなのは「魍魎の匣」ですね。久保さんの小説が良い感じ・・・うふふ。 トリックも奇想天外といった感じで、派手でお遊びみたい。楽しいですね、読んでいて。 あと、私加菜子ちゃん好きなんですよ・・・ああいう子、良いね。その次は「姑獲鳥の夏」かな。 関口君の暗さと頼りなさが被虐的で大好き・・・。トリック、 これも盲点をついてる感じで(あ、やばいかな)良いと思います。
 ところで一つ気になっているのは、どうして「狂骨の夢」だけ3人称で書かれているのか、 と言うことです。他は関口の1人称でしょう・・・?関君の出ていない場面は3人称だけどさ。 関君の出番の殆どない、あの「絡新婦の理」であろうと、関君のいる場所では彼の1人称だったのに、 何故・・・?狂骨は絡新婦より関口の出番多いのに。未だに不思議で堪りません。 あれは京極さんの冒険だったのだろうか。

キャラクタ

 榎木津氏と中禅寺氏一押しです(笑)。良いですよね彼ら・・・。 榎さんは何考えてるか全然分からないようでいて実は結構分かりやすいし(ベリィキュウト!)、 京極堂は怒濤の博覧強記、でもよく考えると単なる演説屋?自分の興味のある事については、 聞かれなくても喋るよね彼・・・。聞いて欲しいのかしら。ああんかわゆいね(<病気)。 その他二人して関口君を苛め倒してるあたりもグウ。 あれって愛情表現だもの・・・好きな子じゃないと苛めても楽しくないですよね。 少なくとも私は楽しくないぞ。というか「苛める」という辺りがお子様思考でやはりかっわいい・・・。 でも関口、絶対、甘やかされてることに気づいてないと見た。 彼一番美味しいポジションにいるのに・・・。とは言ってますが、 わたくしは彼の様にはなりたくありません(苦笑・・・頑張れ巽ちゃん!))。 登場するキャラの中のどれかになれるとしたら、やはり榎木津氏、もしくは柘榴・・・。 ま、なれる訳ないんですけどね。一応お約束として。
 あのシリィズ以外のお話は、私あまり雑誌を買わないので(たまに買うくらい・・・)、 よく分からないのです。ごめんなさい。でも、椎塚由美子氏は好きですね。 強い女性は見ていて格好良いね。強いを通り越していてもオッケイ!所詮私は傍観者。 ・・・と、好き放題言ってますね、私。ごめんなさい。ちょっと想像(いや妄想か)過多です。




◆天蓋広場◆
◆Go to Roman Policier◆
◆Go to Main of ≪Spirale Cite≫◆



西村和史(Kazushi Nishimura)


inserted by FC2 system